ジオフレ・リュデル 恋愛詩
ジオフレ・リュデルの「戀慕流し」という1130年の詩です。
戀慕流し ジオフレ・リュデル
晝(ひる)はひめもす泣き暮らす
焦(こが)るる憂身(うきみ)の消えもせで
戀慕(れんぼ)のしらべ仄(ほの)かにも
涙まぎらす切なさに
洩らす吐息ぞなかなかに
今のわが身になつかしく
添はれようかと空だのめ
つくす誠のかずかずを
君さまゆゑの狂亂と
そしらばそしれ 人こそ知らね
翻訳者の矢野目源一は明治29年(1896)生まれで、この詩の翻訳本初版(第一書房)は昭和8年です。
(参考:国書刊行会)