昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

お産婆さん

 昭和35年の夏に妹が生まれました。表町の家です。家というのは自宅出産だからです。お産婆さんが来てくれました。統廃合する前の赤坂小学校の近所に住んでいた家政婦会々長Tさんが自らお産婆さんの役目をしてくれました。Tさんの娘さんは宝塚出身の女優Sさんです。妹が生まれたのは深夜の2時ですが、前の晩は父と一緒に寝ました。陣痛が始まったのでしょうか、父は寝床を離れる時ぼくに
「部屋を出てはいけないよ」と告げました。ぼくは5歳から一人で寝ていました。だからこそ妹ができたんだなと今思えば納得がいきます。
 妹の名前はぼくが付けたようなものです。永田町と霞が関と溜池と虎の門に囲まれた「三年町」という町に住んでいた幼稚園の同級生YさんがS子という名前でした。その子は色白で清楚だったので印象に残っていました。扇風機が回っている部屋で両親が妹の名前を考えていた際ぼくはその子の名前を言ってみたのです。字は違いますがS子になりました。
 実はぼくも自宅出産で生まれました。やはりTさんにお世話になりました。赤坂田町か新町か、Tさんの近所のK畳店の息子さん、この人は金庫に勤めていましたが、の仲人のようなことを祖母はやりました。

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