フリー・インプロヴィゼーション 続
ECMジャズが好きであるのと並行してフリー・インプロヴィゼーションにも目覚めた話は前もしたと思います。
ペーター・ブレッツマン(sax:Peter Brotzmann)とハン・ベニンク(drums:Han Bennink)とフレッド・ヴァン・ホウヴ(piano:Fred Van Hove)のアルバム「Tschus」を買いました。なぜこのレコードを選んだのか判りません。ジャケットはかっこいいと思いました。現代のようにネット上で試聴することが出来ないわけですから、ジャケ買いというのは珍しいことではなかったです。
ジャケットの裏面を見るとネガポジが写っていて、イルフォード(ilford)のモノクロフィルムを使っていることが判りました。以来イルフォードのモノクロはお気に入りです。トーンがきれいでハーフトーンの描写もいいし、グラデーションも豊かです。
アルバム「Tschus」はフリーのバイブル的な感じで聴きました。炸裂するサックスに対して知的なピアノがマイペースで奏でられます。ドラムはドラムでサックスに合わせる感じではなく直線的でした。CD化されてないのでもう30年近く聴いていません。
年代をさかのぼって1967年の「For Adolphe Sax」も買って聴きました。フリー・ジャズ寄りです。でもいわゆる60年代のフリージャズとは一線を画します。ベースはPeter Kowald、ドラムはSven-Ake Johanssonです。一曲だけFred Van Hoveが参加しています。このアルバムはフリーインプロヴィゼーションの初期の感覚です。
黒人のアルバート・アイラーなども聴いていましたが、白人のフリーといえばブレッツマンなので比較しながら楽しんでいました。ブレッツマンのほうが透明性を個人的には感じました。