日本人のDNA(遺伝子)
日本人の遺伝子は中国人や朝鮮人と違うということが最近の研究で判ったようです。
日本人の先祖は大陸や半島から渡ってきたんだろうという共通の認識はあると思います。ただすでに先住的にいた縄文人は中国や朝鮮の遺伝子と違うのです。
縄文人は彫りが深く濃い顔でしたが、沖縄やアイヌと共通することは認識できます。弥生人は縦長ののっぺりした顔です。縄文時代は一万年続き稲作もあり、かなり豊かな生活を送っていたようです。
漠然と、沖縄やアイヌはポリネシアやミクロネシアあたりから渡ってきたんだろうと素人考えで思っていました。
それはともかく沖縄やアイヌと共通の遺伝子が日本人に混じっているために中国人や朝鮮人に比べより優秀なのではないかと説く人もいます。
ミトコンドリアDNAで見ると、(数年前のノートの走り書きを元に)
D4は中国や朝鮮に多く、日本人にもそれは見られるが、特徴として、
M7aは日本人だけに見られるという事実があります。
M7aは縄文人の特徴です。実は世界中でチベットの一部とモンゴル一部にしか残っていない遺伝子だそうです。
日本人の遺伝子の種類は16種類あるそうですが、代表的なものを挙げますと、
A B4 B5 C D4 D5 F G M7a M7b M7c になります。
そうなってくると中国人や朝鮮人との明確な違いは、このミトコンドリアDNA、M7aではないでしょうか?
細かく見ると中国南部M7b、インドネシアM7c、東南アジアFが4割(古くはB4)、という分布になっているので、日本人の中にも見られる遺伝子はもちろんあります。
司馬遼太郎は空海にはアイヌの血が通っていたのではないか、という推理を『空海の風景』の中で展開しています。
空海の本名は佐伯真魚(さえきまお)です。なんかグラビアアイドルみたいな名前です。佐伯の由来に「さえぎ」が考えられて「さわぎ」から来たというのです。
空海の漢籍の学力、語学力、厳しい修行に耐えた身体能力、治水工事の指揮など天才そのものでした。司馬はミトコンドリアの知識を得られない年代にこの本を書いたのですが、今考えるとなるほどそれもありかもしれないと思います。