昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

麻布 広尾

 「月光仮面 バラダイ王国の秘宝」テレビ版では月光仮面とサタンの爪たちの乱闘シーンに麻布らしき風景が見られます。麻布と言っても広いですが、当時の本村町あたり、現在の南麻布3丁目でしょうか。閑静な住宅街から路地を通り抜けると空間が広がるところがありまして、当時は駐車場に使われていたかもしれないです。
 20年ぐらい前にニュースバラエティー番組で、広尾を港区と紹介して苦情の電話が入り、広尾は港区ではなく渋谷区でしたと訂正してお詫びする場面がありました。確かにそれはそうなんですが、戦後まもないころまで、麻布區廣尾町という地名はありました。現在の南麻布5丁目あたりです。要は有栖川宮公園に向かって左側の住宅街です。
 逆に現在のほうが複雑です。日比谷線の「広尾」駅は港区です。広尾側の明治屋は渋谷区で、ガーデンプラザ広尾があるほうは南麻布4丁目で港区。天現寺も同じです。慶應幼稚舎は渋谷区恵比寿です。

「七色仮面」について続々々

 今度は警官に化けた蘭探偵はダコタと北(姉小路)の過去を暴き立てます。戦争中、軍の特務機関に働いていたダコタ、その相棒が北(姉小路)であること、をです。ダコタは南方人で金の延べ棒をごっそり盗みました。


 ハートのAは二人のA(エース)に寝返って北を殺させます。北が姉小路と分かって犬丸大三の容疑は晴れました。
 犬丸の娘あき子は犬丸のお骨を持って郷里に帰ろうとしますが、姉小路の娘貴子が再びA(エース)たちに誘拐されます。


 ガードのやすは金の延べ棒を北の命令で運び出していました。車で追いつかれ七色仮面(実は偽者)に奪われます。
 本物の七色仮面は易者に化けて、金の延べ棒は麻布にある、と説きます。


 新聞の三行広告で取引をします。朝加の森に新聞記者の川上が七色仮面に化けて、ガードのやすと車に同乗します。


 超短波発信機で「松林西進十」「県道北進」「分岐点」「東転進」などと短い言葉を送ります。


 ハートのAはダイヤにスペードを切ってしまおうと相談します。
 スペードが現われると、ハートはダイヤがスペードを殺したがっていると言って、ダイヤとスペードを仲たがいさせ、二人を決闘させます。
 そこへ七色仮面が登場します。


 かなり荒っぽいあらすじですが、くわしくは本編をご覧ください。

「七色仮面」について 続々

 「七色仮面」に出てくるタクシーはダットサンでワンメーター70円です。細谷の妹と称するハートのA(ハート仮面)はS・G教会に100万円寄付し、尼僧になります。シスター姿になりました。


 この間、蘭光太郎は神父に化けてS・G教会を訪ねます。ファーザー・ドグロス=ダコタは蘭探偵の神父をダイヤのエースと思い込みます。


 東京競馬場で姉小路家の母、令息のぶたか、令嬢貴子が競馬観戦をしています。令嬢貴子は2ドアの外車(3ナンバー)に連れ込まれ誘拐されてしまいました。犯人はターバンを巻いた男スペードのAでした。


 S・G教会は1029Yoyogi-Ueharaが所在地になっています。ここは戦後すぐの地図によりますと正確には代々木大山町に回教マスヂトとあります。


 ぼくの知っているイスラム教会の建物は井之頭通り沿いのほぼ同じ位置にありました。北沢中学に通っていたという3歳上の人から1970年代に訊いたところ、あそこらへんは年じゅうロケをしていたと言うのです。小田急線の「代々木上原」と「東北沢」の中間ぐらいになります。大山町は大変な高級住宅街ですが、その手前にありますね。


 神父ファーザー・ドグロス=ダコタはハートのAから姉小路(北)を殺すよう持ち掛けられますが、逆に毒殺されてしまいました。(つづく)

「七色仮面」について 続

 先日、潮健児さん(大正14年生まれ)が60歳前後で亡くなったと書きましたが、正しくは68歳でした。安藤三男さん(昭和3年生まれ)は没年不明ですが、昭和の終わりか平成の初めのようでやはり60歳前後と思われます。
 蘭光太郎役の波島進さんは大正11年生まれで父と同じ、陶隆さんは大正10年生まれです。



七色仮面 オリジナル バージョン



 「七色仮面 第四部 スリーエース」でハート仮面(ハートのA)役だった岡田敏子さんは今で言うとちょっと西川史子的な顔立ちです。でも岡田さんはあの時代では背が高くすらっとしています。女性の色気と悪知恵とコケティッシュさが共存しており悪党どもが仲間割れする原因を作っています。


 「第四部 スリーエース」での配役を見ますと、(DVD化切望のためネタばれします)
 ファーザー・ドグロス=ダコタ神父(片山滉さん)の潜伏する、S・G教会のSGは旧約聖書が出典でSがソドム、Gはゴモラから来ています。このロケは代々木上原の回教寺院のようです。20数年前に改築されたと思います。門の前や建物内部はセットだと思います。


 麻布に住む姉小路実盛の遺体が相模湖で発見されました。実は変装して生きていたようです。息子は姉小路のぶたかです。


 麻布の邸宅に運転手細谷の妹と称するゆみ子(ハート仮面=ハートのA=岡田敏子さん)が訪れます。続いてのぶたかの腹違いの兄と称するまさたか(プリンスの政=潮健児さん)が訪れ、姉小路は昔「北」という姓だったことを暴露します。それと邸宅内に金の延べ棒が隠してあるはずと探りを入れます。


 プリンスの政は姉小路邸の門を出たところで、黒ソフトをかぶったアパッチの竜=スペードのA(安藤三男さん)に声を掛けられます。(つづく)

「七色仮面」について

 「七色仮面」はテレビ版がまずあってそれの編集したものを映画館で流していたようです。「七色仮面」をビデオで見直すとなかなか複雑で、ぼくらの世代で子ども時代に理解できた人は稀であっただろうと思いました。

 「月光仮面」はぼくらのヒーローですが、あらすじが単純すぎます。逆に「七色仮面」は複雑すぎて大人でもなかなか見ごたえのある、もしかしたら整理できないかもしれないほどです。


 「七色仮面」で魅力は悪役俳優のすばらしさです。潮健児さん、安藤三男さん、沢彰謙さん、陶隆さんなどです。この中で一番好きなのは沢彰謙さんです。「七色仮面」の総集編などに出演しています。

 東映の悪役と言ってしまえば多くの映画に出演している事実は東映ファンの方はよくご存じの俳優さんです。ぼくは60~70年代の東映の映画をあまり見ていませんので、そのあたりの話は他のブログやサイトでご覧になってください。


 少なくとも「七色仮面」での沢さんは高級官僚(その実悪党頭領)や悪役までこなし異彩を放っていて、沢さんの前にも後にもああいう俳優さんはいないと思います。「七色仮面」は悪党同士の裏切りや内輪もめ、味方の中に裏切り行為があったりと、幾重にも楽しめる構造があります。


 潮さんは大正末期生まれで安藤さんは昭和の初期の生まれ、沢さんと陶さんは少し上の年代のようです。そして潮さんと安藤さんは遠い親戚でもあるようです。二人とも60前後で亡くなりました。