マルティン・ルター エーリッヒ・フロム の言葉
マルティン・ルター(1483.11.10-1546.2.18)は宗教改革者。
10月31日は宗教改革記念日で、ハロウィンに関係ありそうです。
ルターに敵意をもつある貴族が言った。
「きみは聖人かね。ねえ、もしきみがわしより先に天国に行った場合、あとから来る私の目玉をくり抜かないでもらいたいな」
するとルター博士は答えて言った。
「若殿よ、私がどんなにあなたの目玉をくり抜きたいと思ったところで、天国であなたにお目にかかることはないでしょう」
(「卓上語録」中央公論社)
エーリッヒ・フロム(1900.3.23-1980.3.18)ドイツの精神分析学者、社会学者。
十九世紀においては神が死んだことが問題だったが、二十世紀では人間が死んだことが問題なのだ。十九世紀において、非人間性とは残忍という意味だったが、二十世紀では、非人間性は精神分裂病的な自己疎外を意味する。人間が奴隷になることが、過去の危険だった。未来の危険は、人間がロボットとなるかもしれないことである。たしかにロボットは反逆しない。しかし人間の本性を与えられていると、ロボットは生きられず、正気でいられない。
(「正気の社会」中央公論社)