土用の丑の日 うなぎ
今日は土用の丑の日。国産うなぎが安いようですね。
天然うなぎで柔らかく味薄めで食べやすかったのは神楽坂の「大和田」でした。今はドラッグストアになっています。地所が三角です。
鰻放生
うなぎとり会
江戸のかば焼きは鰻を筒切りにして串にさして焼いたものでちょうど形が蒲穂に似ているところから。天明(頼山陽や梁川星巌が生まれたころ)の初めに上野の山下仏店の大和屋という店で蒲焼が売り出されたころは、お客が飯を持参しました。
鰻蒲焼店
鰻飯は文化(1804‐18)ころ、堺町の芝居金主大久保今助という人が始めました。鰻が大好物で芝居小屋へ来ては鰻を取り寄せていた今助は鰻が冷えてまずいので、どんぶりの中へ炊き立ての飯と鰻を入れて持って来させました。
これが温かくて大変風味がよかったため、次第に広まったのです。
鰻蒲焼店
江戸で鰻重が広まったのは天保のころで、単に焼いて売ったのは江戸中期ごろからで、辻売りはもっと前だったようです。
鰻辻売り
値段は店売りのかば焼き、一串が二百文と高価ですが、辻売りは十六文でした。十六文というと蕎麦一杯の値段です。
うなぎ蒲焼店は鰻重が流行るころの天保年間には一町に二、三軒と蕎麦屋並みに繁盛します。
(参考:中央公論新社、廣済堂書店)