昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

生の行路   ヘルダーリン

 ヘルダーリンの詩の翻訳は主に手塚富雄譯と川村二郎譯がありますが、「生の行路」の手塚富雄譯を挙げてみます。


  生の行路


 もっと偉大なことを求めておまえも昇ろうとした、しかし愛は


 わたしたちすべてを引きもどす。悩みはもっと強い力でわたしたちの軌道を下にたわめる。


 だがわたしたちの生の虹が


 ふたたび大地へもどるのは意味のないことではない。



 昇るにせよ 下るにせよ、ものいわぬ自然が


 未来の日々を思念のうちに孕んでいる聖なる夜にも、


 またはひびきの絶えた冥府にも、


 愛のいぶきは吹きかよっているのではないか。


 このことをわたしはようやく知った、この世の師たちとはちがって、


 万物を保つおんみら 天上の神々は


 わたしの知るかぎり 心して


 わたしをみちびいて平坦な道を行かせはしなかったのだ。


  
 天上の神々はいう、人間はすべてのことを試みよ、


 そして強い滋養(やしない)をうけて すべてのことに感謝することを学べ、


 敢為(かんゐ)に出発するおのが自由を と。




(註)1800年夏成立。この詩は川村二郎譯の岩波文庫には見当たりませんでした。
 敢為=他を顧みずに行なふこと。



 ヘルダーリンの詩の翻訳は片山敏彦や大山定一のものも抄訳はあるかもしれませんが、確認はしていません。


    (参考:河出書房新社)

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