昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

時間の非実在性  J・E・マクタガート 1/2

 栄西と道元はお祖父ちゃんと孫ぐらいの年の差です。栄西は1141年生まれで道元は1200年生まれ。栄西は臨済宗の開祖伝承者、道元は曹洞宗の開祖です。どちらも禅宗ですね。
 道元は高弟の孤雲懐弉(えじゃう)が著したとされる『正法眼蔵随聞記』の中に栄西と思われる高僧に尊敬の意を表す記述があります。孤雲懐弉は道元より2歳上の高弟でした。


 道元の難解な『正法眼蔵』を読む前に懐弉の『随聞記』は馴染みやすさで価値が高いです。

 栄西


 道元と栄西は禅宗でありながら曹洞宗と臨済宗で違いがあるはずです。しかしながら道元と栄西はA系列とB系列とC系列において共通しています。

 道元


 A系列は過去である、現在である、未来であるを表わし、B系列はより先である、より後であるということを表わします。
 B系列はA系列が無ければ成立しません。


 またC系列が無ければB系列も成り立たない。
 C系列とは数が並んでいると解することができます。時間以外の概念です。
 A系列とC系列の両立によってB系列が成立します。むろんC系列だけでもB系列は成立しません。


 過去はかつて現在であった推測はできますが、過去になってしまったら非可逆的に過去です。
 未来はいつかは現在になりますが、未来である状態では未来です。
 現在は瞬間的に生まれて瞬間に消えます。


 また、より先であることは一旦過去現在未来が決定した途端既定されます。より後であることも規定されます。


 道元も栄西もA系列は未来である、B系列はより後、C系列の非時間性数値において同じです。


                            (つづく)


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