昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

親とのスキンシップ

 世代のせいか親とのスキンシップなど無かったです。1歳ぐらいの写真を撮られるときにカメラを怖がって母親に抱っこされたまま泣き顔の写真はあります。父親は一切ぼくに触れませんでした。イクメンなんて概念がなかったようです。


 やっと歩けるようになったぐらいの赤ん坊のとき、父親が火鉢のところで新聞を広げて読んでいました。ぼくはかまってほしくてわざと新聞紙に腕を突っ込んでみたんです。そしたら当然ですが新聞紙がそのまま底が抜けて、火鉢に額をぶつけました。血が噴き出たそうです。傷跡は今でも額に皺のように残っています。幼児のころの記憶はあまり残っていませんが、数少ない記憶のひとつであるその瞬間は鮮明に覚えています。


 6歳のころ、カメラマンのAさんがうちに遊びに来て家族写真を6×6のカメラで撮ってくれました。そのときに格好だけ父の胡坐の膝の上に座るようなポーズを取ったのが写真に残っています。後にも先にもそのときだけでした。自動車ショーに二度連れていってもらったときもただ並んで写った写真があるだけです。


 父も母も子どものころは犬がいました。でも個人のペットというより家の飼い犬という感じです。父は預けられた家で飼われていた犬とのツーショットの写真があります。他人の家なので寂しかった父がしょぼくれた表情をしている横で、犬もしょぼくれた表情になっています。母は白い飼い犬に黒い眉毛を描いたりして近所の人を笑わせたりしていたそうです。とはいえペットとの触れあいもあったと想像されるので全くスキンシップを知らずに育ったわけではないと思います。


 現代は「子どもを抱きしめてあげてください」と番組のコメンテーターが言うのを耳にしたりしますが、「抱きしめる」というのは男女の仲だけ、という概念がぼくにはあります。親が子どもを抱きしめるという言葉に個人的に違和感を覚えてしまいます。でも確かに子どもがトラウマを抱えてしまいそうな状況では親とかが抱きしめることが重要なのかもしれませんね。

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