昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

フォーレ ピアノ五重奏曲 ④

 フォーレのピアノ五重奏曲でおススメしたいもう一枚のCDはVOXBOX盤です。92年盤は簡素な絵柄のボックスでした。最新盤はジャケットもキレイになっています。


 演奏者は、
Jacqueline Eymar:Piano,Gunter Kehr & Werner Neuhaus:Violins,Erich Sichermann:Viola,Bernhard Braunholz:Cello
です。演奏は派手さは無いもののなかなか素晴らしく音程もいいです。どこかほのぼのした空気も感じられます。


 このレコードを初めてLPで聴いたのは新宿区の民間の音楽資料室でした。各席にレコードプレーヤーが設置してあり、ヘッドホンで聴きました。
 資料室の窓が開いていて街の風景を見ながら聴いたのでとてもほのぼのした記憶があります。



 ただしこの録音には一か所だけ楽譜の読み間違いがあります。第一番の第2楽章、ヴァイオリンの87小節めの臨時記号♯を見落としています。6音めの♯を反映させていません。時間でいうと7分19秒のところです。


 レコードで試聴した時は耳だけ感知していましたが、後年楽譜を入手してどこの箇所か判明しました。


 当時第二番の楽譜は市販されていましたが、第一番の楽譜は入手困難でした。草月ホールで安田四重奏団の演奏を聴いたので、事務所に連絡して楽譜の入手先を問い合わせしました。


 都内の音楽大学資料室でレンタルしたとのこと、ぼくもその音大に出かけて簡単な質問に答えて(フォーレ没後50年経っているか等)後日楽譜の複写を送ってもらえました。6000円ぐらいでした。


 その楽譜を元にコンピューターに入力しました。ヤマハのCXシリーズだったと思います。8音しか入力できないのでピアノの両手と弦楽の全ての音を入力するのは無理です。ダブった音は1~2音省略しました。


 まだデータはカセットで管理する時代でした。
 ある時カセットが磁気を帯びてしまいデータを見たとき、楽譜にひらがなやカタカナ、記号などがバーッと出ました。思わず声を上げて背筋がぞーっとした記憶があります。

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