昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

麻布十番

 はっぴいえんどの「風街ろまん」に入っている「暗闇坂むささび変化」を聴くと連想するのは麻布十番の風景です。麻布十番は今は町名になっていますが、昔は十番通りの名はあっても、町名は宮村町、一本松町、宮下町、坂下町などという地味なものしかありませんでした。


 祖母の部下にTさんという麻布十番の質屋の大正生まれの息子さんがいました。Tさんらと祖母が慰安旅行に熱海とか行った際の画質の鮮明な白黒写真があります。
 Tさんは旧制麻布中学から陸軍兵学校、軍隊入隊で戦時中は南方にいましたが、ヘビやカエル、トカゲを食べるのは当たり前で、最後の最後は飢え死にした戦友の肉も食った、というのです。
 それは祖母からの又聞きだったのですが、うちが世田谷に引っ越し数年経ったころTさんが訪ねてきたことがあります。そうした際に本人からその話を聞くことができ、本当だったんだなと思いました。

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