「七色仮面」について
「七色仮面」はテレビ版がまずあってそれの編集したものを映画館で流していたようです。「七色仮面」をビデオで見直すとなかなか複雑で、ぼくらの世代で子ども時代に理解できた人は稀であっただろうと思いました。
「月光仮面」はぼくらのヒーローですが、あらすじが単純すぎます。逆に「七色仮面」は複雑すぎて大人でもなかなか見ごたえのある、もしかしたら整理できないかもしれないほどです。
「七色仮面」で魅力は悪役俳優のすばらしさです。潮健児さん、安藤三男さん、沢彰謙さん、陶隆さんなどです。この中で一番好きなのは沢彰謙さんです。「七色仮面」の総集編などに出演しています。
東映の悪役と言ってしまえば多くの映画に出演している事実は東映ファンの方はよくご存じの俳優さんです。ぼくは60~70年代の東映の映画をあまり見ていませんので、そのあたりの話は他のブログやサイトでご覧になってください。
少なくとも「七色仮面」での沢さんは高級官僚(その実悪党頭領)や悪役までこなし異彩を放っていて、沢さんの前にも後にもああいう俳優さんはいないと思います。「七色仮面」は悪党同士の裏切りや内輪もめ、味方の中に裏切り行為があったりと、幾重にも楽しめる構造があります。
潮さんは大正末期生まれで安藤さんは昭和の初期の生まれ、沢さんと陶さんは少し上の年代のようです。そして潮さんと安藤さんは遠い親戚でもあるようです。二人とも60前後で亡くなりました。