昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

交通事故目撃

 N小学校の1年生のころです。同じクラスのOクンが横断歩道で自動車に撥ねられました。Oクンは銀座の商店の息子さんです。
 事故の現場をぼくは見ていました。横断歩道は学校の目の前にありました。学校の敷地内に三角のスペースがあり小便小僧がありました。その目の前に横断歩道があり、Oクンとかぼくとか何人かで信号が変わるのを待っていました。
 なぜか判りませんが、Oクンはひどく急いでいました。信号が変わるかどうかという時に右から来た自動車が通り過ぎるのも待てず飛び出したのです。スピードは緩くなってはいたものの、子どもが自動車に体当たりしたみたいにぶつかったのです。目の前で起きたことにショックを受けました。ショックでしたが、ぼくらにどうこうする手立てはありません。小学1年生に警察を呼ぶとかの知恵は働きませんでした。
 撥ねられて顔面蒼白になっているOクンをよそにぼくは横断歩道を渡りました。当然Oクンは翌日から学校を休みました。休んでいた期間が数か月なのか数年なのか思い出せません。
 久しぶりにOクンが登校してきた時にはまるまると太っていました。1年生の時には痩せて小柄だったのでびっくりしました。
 ある日Oクンと同級生のWクンがけんかになったので、堪り兼ねた担任のF先生は二人っきりでけんかをしなさいと、教室の真ん中を空けて周りを椅子で囲むようにみんなで腰かけ直しました。つかみ合いのけんかの試合は10分か15分ぐらいだったと思います。結果はOクンの勝ちです。Oクンは太って大柄になり力も強くなっていたのだと思います。Wクンは自分が負けると思っていなかったのでかなりショックを受けている様子でした。Wクンは大人になって有名な出版社の編集長になりました。
 Oクンは大人になって銀座のデパートに実家の店舗の商品を担当する人になったようです。

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