和江上晩望 別源円旨
五山文学の一人、別源円旨(1294-1364)の『南游・東帰集』から「和江上晩望」二首から一首めを読んでみます。
和江上晩望 江上の晩望に和す
孤舟短棹去飃然 孤舟短棹 去って飃然(へうぜん)
人語蕭々落日辺 人語蕭々たり 落日の辺
江北江南楊柳岸 江北江南 楊柳の岸
風翻酒旆影連天 風は酒旆(しゅはい)を翻して影は天に連なる
人語=そこはかとなく人の話し声がする。
酒旆=竿の先につるした酒ばやし。
楊柳の岸
酒旆の筆文字
酒旆
この詩は柳宗元の「江雪」を踏まえています。
「江雪」柳宗元
(参考:岩波書店)