昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

南千住の「バッハ」

 名曲喫茶「バッハ」は二度ほど行きましたが、今の今まで場所を勘違いしていました。 
 というのも吉原大門の四つ角に「土手の伊勢屋」という天ぷら屋があるのですが、そこへ行ったことと混同していたからです。何で土手というのか分かりませんでしたが、あそこのわりと広いバス通りが「土手通り」というのです。
 天ぷら屋の開店時間より早めに行って店の前で並びました。ぼくの人生で最初で最後の店頭行列でした。味はまあまあ、盛りは良かったです。


 ただ「土手通り」も「馬道通り」というのが正式らしく、そこに「バッハ」もあると記憶違いしていました。
 「バッハ」は「江戸通り」沿いだったのです。


 「土手通り」と「江戸通り」をつなぐ道路に「日の出会通り」と「いろは会商店街」があります。あの界隈に何回か通ったおり、「日の出会通り」のそば屋さんで天ぷらそばを食べたとき、この辺に瀬戸物屋さんありますかと訊いたらあそこの商店街にありますよと教えてくれました。
 
 その瀬戸物屋さんは商店街のアーケード内に店舗がありました。順序が逆になりましたが、「バッハ」で飲んだコーヒーのカップがあまりに素敵だったので、カウンター内の店員さんに大倉陶園のものだと聞きだしました。


 ネットで調べたのが先か瀬戸物屋さんで見たのが先か忘れましたが、瀬戸物屋さんの女性店主も親切に教えてくれました。高いから無理に買えとは言わないけれど気に入ったなら買うのもいいと言ってくれました。


 その後「バッハ」にもう一度行って美味いコーヒーと美しいカップを堪能しました。「バッハ」の店内は四人席や二人席が日当たりのいいところに多くあります。一人客は自ずとカウンター席に腰かけて、小気味よくコーヒーを淹れたり注いだりする店員さんを真正面で見ます。会話OKの店なのでクラシックが流れていますが堅苦しい店ではありません。


 どちらかというとコーヒーを楽しむ店かもしれないです。「バッハ」の場所も勘違いしていましたが、瀬戸物屋さんがあるアーケードも「三ノ輪駅」近くか「南千住駅」近くか分かりません。


 そのころ界隈のうなぎ屋さんも評判になっていました。


 瀬戸物屋さんに行ったとき、二度行きましたが、一度は自転車だったと思います。なので距離感がごっちゃになり勘違いしていたと思います。


 浅草の北にある千束の先に吉原のソープ街がありましてその道をうねうね自転車で行きました。見返り柳、樋口一葉の小説の冒頭に出てくる「見返り柳いと長ければ」のところです。
 あの辺は新吉原というんですね。明暦の大火の前は日本橋人形町に吉原があったそうです。千束のほうの吉原大門の交差点に名残りともいえる見返り柳が残っています。


 天ぷら屋の「土手の伊勢屋」と「バッハ」は別の日に行ったので場所を混同したんだと思います。「土手の伊勢屋」も「バッハ」も住所は日本堤です。


 あの辺には山谷というところがあって簡易宿もあります。「バッハ」や瀬戸物屋に行くときに路上で酒盛りしているオジサンたちを見ました。あの中には元インテリもいると瀬戸物屋さんの店主は言っていました。
 泪橋という地名はありませんが、交差点名は残っています。「あしたのジョー」の設定に出てきたと思います。

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