昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

ヤギやひつじを観察したこと

 数年前に上野動物園に行ってヤギやひつじを間近で見ました。とても印象的でした。


 上野動物園で順番にひととおり見て、帰りしなにヤギとひつじが放たれている広場を見つけました。けっこう広いです。にわとりも同じ場所に放し飼いになっていました。


 家族連れがワイワイはしゃいでいました。子どもたちがヤギやひつじを追いかけまわしてお触りしています。小高い丘みたいなところでヤギやひつじが休んでいるところににわとりも違和感なく地面を突っついていました。ひつじがじっと立っていて午後の陽で真っ白に浮かび上がっていました。


 ヤギもひつじも泰然自若として落ち着いています。触られても露骨に嫌がりません。イヤなときはスーッとすり抜けます。ちょっとしたぐらいのことでは動揺しません。


 ヤギもひつじも他のヤギやひつじの体を触ったりします。ベビーカーの乳児をからかったりもします。でも相手がヤギだろうがひつじだろうが人間だろうが、ちょっとでも相手が嫌がったり逃げたりすると深追いしません。頃合いを知っているのか、どのぐらいで嫌がるかを計っているようなところがあります。


 動物のことは詳しくないぼくですが、ヤギもひつじも思いのほか精神性が高いなと感じました。彼らから見ればほとんどの見物客は初対面なはずです。にもかかわらず子どもも犬猫に慣れないぼくでさえ間近にいて全く緊張感を感じさせません。


 しかもお茶目なところもありました。一頭のひつじが女性客のショルダーバッグに興味を持ったらしく、背中に回っているバッグの上カバーを鼻でめくって中身を探ります。女性はしゃがんで別のひつじのお腹をスリスリしていました。女性がバッグが変だなと思って後ろを振り向くと、その瞬間にひつじは知らん顔して微動だにしません。それを3回ぐらい繰り返して女性もやっとひつじのいたずらに気づいたようです。


 ぼくはそのときは気がつかなかったのですが、ビデオを回していましたので後で見返したらそういう事実がありました。
 あのひつじのヌーボーとした表情と動作がのろい印象はポーカーフェイスで、実は人間の動作心理まで俊敏に感じ取る知恵者だったのです。


 ヤギは哲学者みたいにつっ立っていました。それでいて立ちション立ちフンを平気でしています。屋根のあるところの地面に塩のかたまりみたいな石みたいなものがあって、それを時々舐めています。


 ライオンとか虎も見ましたが、特に虎は落ち着きがなくいくら力は強くても心は安らいでいないのではないかと思いました。カバの獰猛さもその日垣間見ました。ペンギンはみんなと一緒でないと水に飛び込みません。まわりを気にしている様子。


 街中のカラスはゴミを漁っているところに人間が通りかかると、オレはゴミなんか漁ってないよという演技をしますが、人間を攻撃しますから賢いと思いたくないです。

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