昭和レトロな赤坂の思い出

昭和レトロな思い出を書きます。主に赤坂中心ですが、東京近郊にわたると思います。
趣味の話も書くつもりです。

シルヴィー・バルタン

 シルヴィー・バルタンに関しては特異な印象と思い出があります。ちゃんと聴くようになったのは平成の初めですが、新宿西口に中古レコード屋がありました。そこでシングル盤を買って以来ハマりました。


 新宿西口のションベン横丁の向かいにドラッグストアとか喫茶店とか並んでいます。ガードの向かい側に立つともう見えていたと思います。「西口トルコ」の黄色い四角いネオンが。交差点の横断歩道もしくはもう少し先の陸橋を渡ると西口トルコのエリアになります。
 その路地の脇に中古レコード屋があっていかにもやさぐれた雰囲気の地帯でした。しかも中古屋に入ろうとすると路地の奥の椅子に腰かけたオジサンが目に入ります。オジサンの手前に細い通路があって、それはストリップ劇場の入口でした。西口トルコに行くにはオジサンのところを右に折れるのです。もっともその中古レコード屋に行くころはトルコではなくソープランドという呼び名になっていました。
 路地にはエロ本屋とか輸入レコードのディスクロード、後年はえとせとら(レア物中古レコード店)ができました。


 表通りのほうの中古レコード屋は店舗自体も古く店内は独特の饐えた匂いがありました。LPの棚が周りを囲んでシングル盤は中央にありました。一通りパタパタ見てシングル盤をパタパタやっていたらシルヴィー・バルタンの「悲しみの兵士」が目に留まりました。バルタンの清楚で悲しげな顔のジャケットに魅了されてしまいました。曲も記憶の片隅にあったかもしれません。400円ぐらいだったので試しに買いました。それからハマってLPを15枚以上買いました。


 「想い出のマリッツア」はすごく熱中してギターでコピーしました。カポタストを着けると簡単なコードフォームです。あと好きな曲は「恋のとりこ」「微笑みのバラード」「悲しみの兵士」「愛の小舟」です。


 
 微笑みのバラード

Sylvie Vartan Ballade pour un sourire



 時代はCDになりつつあり、渋谷のロフトの1階にHMVがフロアを借りていたか定かではないですが、(その後向かいにHMVのビルは建ちましたが現在はアパレル関係になっています)そこでバルタンの輸入CD-BOXを買いました。


 ハマってるころは来日コンサートも東京の他横浜や大宮まで足を運びました。フランス語を2年独習してバルタンにファンレターを書いてコンサートの後、日本人マネージャーに渡しました。フランス語の勉強は新宿の喫茶マイアミ(地下)でやりました。


 後年急激に冷めてレコードを全部えとせとらに売ってしまいました。CDも大半売ってしまいました。2000年代に再燃してまたCDを探したり、紙ジャケ仕様のCDも買いました。DVD(ブート含む)も6本ぐらい持っています。
 そんなわけで、シルヴィー・バルタンというと新宿西口のうらぶれた饐えたにおいの路地や中古屋を思い出すのです。

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