玉子焼き
母がつくる玉子焼きは甘かったです。甘いのとしょっぱいのどっちにする?と訊かれてだいたい甘いほうを選んでいました。玉子焼きは甘くなければもったいないと思っていました。それでなくても甘いものに飢えていましたから。
巨人大鵬玉子焼きの時代でしたから。王選手のサイン入りポスターは少年マガジンに応募するともれなくもらえました。大鵬より柏戸が好きでしたね。玉子焼きは甘いほうです。
もともと卵はそれほど好きじゃなかったです。生卵はあまり食べなかったと思います。大人が食べるものだと思っていました。しょっぱい玉子焼きも大人が食べるものだと思っていました。
幼稚園の遠足で弁当持参で行ったのですが、玉子焼きが甘じょっぱくてうわっと思ったことがあります。玉子焼きは甘かったのですが、たまたますぐ脇に梅干しがあったので味が移ってしまったのです。
あの時の玉子焼きの甘じょっぱさは忘れることが出来ません。そのこと以来ちょっと玉子焼きを控えたほどです。