「赤坂の姉妹 夜の肌」と東京オリンピック
「赤坂の姉妹 夜の肌」という映画は貴重な映像が満載でぜひDVDかBlu-rayになってほしい作品です。発表は昭和35年(1960年)で東京映画・東宝です。
60年安保のデモのシーンもあります。カラー作品なのでニュース映画などで見るいわゆる60年安保のモノクロ映像に慣れた目には違和感を覚えます。
料亭の女将さん役の山岡久乃だったか女優のセリフに、
「赤坂の町もオリンピックの後はどうなるものかわかったもんじゃない」
というのが出てきます。
昭和39年の東京オリンピックに向けて希望を抱いていた人が多い中、この時点で赤坂が時代遅れになる憂慮があったというのは、ぼくの世代にとっては衝撃です。
赤坂見附の立体交差もまだ完成はしていなかったと記憶していますが、どうでしょう。
祖母が金庫を辞めたのは昭和42年です。やはり赤坂の街の古き良き雰囲気はそのころから徐々に無くなっていったのだろうと思います。
料亭政治が減ったことが大きな原因で、キャバレーやディスコは増えましたが、後年のバブルで街は滅茶苦茶になったと聞いています。